笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1999年7月15日発売)
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本棚登録 : 10216
感想 : 843
4


S&Mシリーズ3作目。
相変わらず面白い。
何度読んでも面白い。

今作は1作目のように天才が出てくる。
天才数学者との会話がまた知的で楽しい。

共通しているのは
1作目の天才真賀田博士も
今作の天才天王寺博士も
会話の無駄を徹底的に省く。
天王寺博士の「不定だ」発言連発が爽快。

今作はS&Mの最後のやりとりも良い。
完全にラブストーリー。
事件のトリックより何より
萌絵からの難題に気づいて、
一番真剣に取り組む犀川がまた好きになった。

でも実は犀川助教授のクリスマスに対する考え方が
一番印象的。
私の中で犀川と言ったら、これというくらい。

「十二月二十五日だから、1、2、2、5の数を
全部足すとちょうど10になる、
というくらいの印象しかない。」
まず足してみようと思わない…
と、初めて読んだときの衝撃が忘れられない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年12月8日
読了日 : 2023年12月7日
本棚登録日 : 2023年12月7日

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