幻惑の死と使途 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2000年11月15日発売)
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本棚登録 : 7594
感想 : 544
4

S&Mシリーズ6作目!
今作は今までとどう違うとか
そんな次元の話でなく
そもそも奇数章しかないという
トリッキー仕立て。

中身はと言うと、
いつもの知的な会話が少なめ…
というかテーマがマジックだからか
一貫してショーテイスト。
効果音が聞こえてきそうなほど。

S&Mならではの2人の知的な会話は
当然あるけれど、少し物足りない。

いつもの理系アプローチが少なかった印象。
理系×ミステリーではなく
マジック×ミステリーという感じ。
普段より取っ付きやすい印象はあるけれど。

萌絵も劇的な出演が多め。
特にお決まりの謎解きタイムは演出過多では…?
ちょっとお遊びが過ぎるというか…
犀川も引っ張られたのか、いつもより前に出る感じ。

S&Mは大好きだけど
良い意味で人間味の無い感じが好きだったから
今作の温度を感じる風味がなんとも…

最後の最後のS&Mは良い。

印象に残った言葉は
「人は幻惑されたい生きものなのだ。」
という序盤の部分。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2024年1月3日
読了日 : 2023年12月17日
本棚登録日 : 2023年12月17日

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