若冲が来てくれました‐プライスコレクション江戸絵画の美と生命

制作 : 日本経済新聞社 
  • 日本経済新聞社 (2013年3月1日発売)
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本棚登録 : 70
感想 : 5
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2013年3月から9月まで東北3県をまわって開かれている若冲展の図録です。http://jakuchu.exhn.jp/

いつもは美術展に行ってそこで購入していた図録を、この展覧会ではアマゾンで売っている(少し高い)ことが分かったので、展覧会に出かける前に購入して全体を見ておいた。これがよかった!

江戸中期の京の絵師、伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)は、そのユーモラスで温かな視線を感じられる絵が多く、しかも、たとえば鶴の羽根の透き通るような重なりをどの様に表すかを工夫し、オリジナルな技法を編みだし描くなど、その作品は現代のデザイナー達にもinspireされることがあるらしく、人気が高い。

カリフォルニアに住むプライスさん夫妻の、東北震災を受けたこどもたちに元気を!という願いと配慮によって実現した、このプライス・コレクション展は、観る人にたくさんの元気をくれる。こどもたちにも分かりやすい展示の工夫をした展覧会が盛況で、その楽しさは図録にも表れている。

あえて注文を付けられるのであれば、個人のコレクション作品を調査研究することはなかなか難しいので、こうした展覧会などの機会を捉えて、制作年代の決定を図って記録してほしいと思う。図録に、賛助作品は書かれているものの、コレクション作品は、制作年代(およそであっても)が書かれていないことが残念だと思われた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年9月5日
読了日 : 2013年8月24日
本棚登録日 : 2013年9月4日

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