人質の朗読会

著者 :
  • 中央公論新社 (2011年2月1日発売)
3.65
  • (272)
  • (535)
  • (483)
  • (100)
  • (29)
本棚登録 : 3521
感想 : 659
5

面白かった。ぬいぐるみは、縫い包みと書くようです。平凡で目立たぬ様に暮らしたい気持ちにわかりみが深かった。

 表紙に使われた子鹿は木像で、国内外で評価されている彫刻家土屋仁応(よしまさ)氏の作品だ。東京芸術大学大学院で仏教美術の古典技法と修復を学んだ土屋氏の作品は、伝統的な仏像彫刻の技法で動物やユニコーンなどの幻獣をモチーフとしている。

 一見して木彫りとは思えない滑らかな表面と独特な色合いによって幻想的な雰囲気を醸し出している。水晶やガラスを玉眼に用いた作品は、見る角度によってまなざしが変わり、まるで生きているかの如く神秘的だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年6月9日
読了日 : 2023年6月9日
本棚登録日 : 2023年6月8日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする