鈍感になるほど人生がうまくいく 心のモヤモヤがスッキリする9つの方法

著者 :
  • 講談社 (2016年6月10日発売)
3.83
  • (3)
  • (4)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 58
感想 : 9

かつて話題になった、渡辺淳一氏の「鈍感力」という本に追随するような内容の本。
日本人は協調のチームワークが得意な国民と言われますが、そのために周りに気を配りながら、周囲と足並みをそろえることが必要。
常に神経を使って知らず知らずのうちにストレスをため込んでいるのが現状です。

周りに気を配りすぎず、あえて鈍感であることが、自分を追い詰めずに済むというのが著者の論。
どことなく、養老孟司の『バカの壁』を思い出しますが、こちらの方がぐっとくだけていて、簡単に読める内容。

鈍感である=簡単に傷つかない=メンタルが揺らがない=良いパフォーマンスが出せる、という公式ですが、誰かが「上司に怒られても落ち込まない」「他人から嫌味を言われても怒らない」といった鈍感力を駆使すると、その周囲の人物が往々にしてとばっちりを受けるということもまた真実。
ほどほどが一番なのでしょう。

何ごとも程度問題であり、著者は小さなことで落ち込まないようにと説いています。
書かれていることはどれも納得できますが、やりすぎは他の人のストレスを増やすだけ。人に気を遣って場の空気を読む繊細な人の方が貧乏くじを引いてしまうというのもまた、真実だなあと感じました。

人は探しているのは、周りに迷惑をかけずに、自分が楽になれるという一番理想的な生き方。そのあたりをより具体的に踏み込んでほしかったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 心理学・自己啓発
感想投稿日 : 2019年1月31日
読了日 : 2019年1月31日
本棚登録日 : 2019年1月31日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする