ロンドに比べ見かけることの少ない死角の方です。 折原氏お得意の複数人視点に日記視点を交えた非常にトリッキーに作りになってます。
日記を用いた時系列の誤認と母と娘のよる清水真弓の二人一役の叙述トリックである。
正直どちらもトリックとしては大掛かりすぎて中々飲み込みにくいものだろう。 というか通り魔するなら早々に大沢か高野も殺してしまいそうなものだが。 中々面白かったのは曽根の見た骨を埋めるシーンの誤認だが、結局は大沢の幻想という狂気的なトリックでこそ成立するので評価は難しい。
最終的には曽根が一番まともで読者の気持ちを代弁するような存在になる。 それぐらい本作にはまともな人間がいなかった。
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- 感想投稿日 : 2023年1月16日
- 読了日 : 2021年11月3日
- 本棚登録日 : 2022年12月25日
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