限界シリーズの最終作。
行為、意志、存在の限界から、人間がどのように選択し、行動して生きているのか3作品の中でも最も人間の内面の問題に迫る。
具体例も多く、日々の生活に直結した問題を取り上げているのでシリーズの中で最も親しみやすく興味深く読めた。自分の頭で考えて判断して行動しているつもりでも、その根幹が揺らいでくる。
科学の脅威や責任について語る場面で衝撃的だったのは、2002年、イギリスの雑誌にて「2020年までに100万人規模の死者を出すバイオテロが起こる」という予測について賭けが行われたという。コロナウイルスが人工かはさておき、これからの世界は武力テロだけでなく、バイオテロの脅威にもさらされているのである。ワクチンのないウイルスが突然出現したときに、生活に与える影響を私たちは身をもって経験している。高橋昌一郎さん、また新しいシンポジウム開いてくれないかな。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年1月27日
- 読了日 : 2021年1月26日
- 本棚登録日 : 2021年1月26日
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