苺をつぶしながら (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2010年11月12日発売)
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本棚登録 : 1291
感想 : 105
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古臭く無かったことにびっくり。
男尊女卑の考え方が、今より強かった時代の小説とは思えない。田辺聖子さんは、強い方だったんだろうなと思う。

今よりも周りの目に囚われず自由な感じがしたのは、乃里子の性格によるものなのかな?
少しはすっぱで、あっけらかんとしていて、明るくて、幼くて、魅力的な主人公だった。
人生を、目一杯楽しんで生きているのが伝わってくる。自分はこんな風に、男友達と冗談を言いながら、お酒を飲んで羽目を外したことがなく、とても新鮮に感じた。剛との関係も大人でないと成り立たないし、作中にある人生のプロ度が高いというのは正にこのことだと思う。

後書きで3部作のラストと気づいた。
今作に至るまでの2冊も機会があれば読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年7月27日
読了日 : 2020年7月27日
本棚登録日 : 2014年4月25日

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