まだ温かい鍋を抱いておやすみ

著者 :
  • 祥伝社 (2020年5月14日発売)
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本棚登録 : 1999
感想 : 155
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食にまつわる6つの短編集。
ほろ苦く、切ないストーリーが多かったです。
また、家庭内での問題を軸に、男女平等について考えさせられる部分が多かったのも印象的でした。

人それぞれ、好物や食への関心度が違うように、登場人物達の人生もそれぞれ。自分と相容れない考えの人物がでてくる話や、不思議なお話も。辛い事も切なさも、色んな事を乗り越えて、生きていくために食べる。食べること=生きることなんだと、改めて思いました。

「ポタージュスープの海を超えて」が好きでした。無自覚でも記憶の底に残る事に、報われるものがある。読後は自分も、もう会えない人達と食事をした時の笑顔や場面が蘇り、恋しい気持ちになりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年5月23日
読了日 : 2022年5月22日
本棚登録日 : 2020年6月10日

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