走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋 (2010年6月10日発売)
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感想 : 46
5

日々「走る」ことにどういった思いを持ちながら走っているのか
他人の、特に署名な作者の考え方が知れて良かった
 自分自身、減量目的でランニングを始めて目標は達成しても
やめずに走っているのは自分自身にとって良いことだからだと思う
「なるべくしてランナーになる」はなるほどと感じる
人それぞれ得手不得手がある、自分自身に良いことでも
他人からは理解が得られなくても仕方がない

「走っているときに何も考えていない」も共感する
多分、走ることに集中して他のことを考えられないのかもしれない
「集中」することは「楽しい」ことなので自分自身で
「何も考えていないな」と思う時は心では楽しんでいるときかもしれない
著者のような人には、創作以外の代えがたい時間なのかも


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同じ十年でも、ぼんやりと生きる十年よりは、しっかりと目的を
持って、生き生きと生きる十年のほうが当然のことながら
遥かに好ましいし、走ることは確実にそれを助けてくれると
僕は考えている。与えられた個々人の限界の中で、
少しでも有効に自分を燃焼させていくこと、
それがランニングというものの本質
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「走る」ことの本質を言語化してもらって響きますね
走っている方の多数の方は賛同してもらえそうです
ランニングに絞らず、スポーツ全般に置き換えても
通じることができる文言かもしれない
村上春樹の本を読むのは始めてですが、「こういうことか」と
おぼろげなから村上春樹を感じた
ただこの本は「走る」ことの本で自分自身も走っているから
共感できる部分もあったが、回りくどい文脈は他のジャンルの
本で耐えられるか若干心配もある

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月11日
読了日 : 2023年3月10日
本棚登録日 : 2023年3月10日

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