2冊目も素敵に変な恋愛小説だらけで、うれしい。
1発目は、ギャルが難破してイケメンだけの孤島にたどり着く、という「彼氏島」(ステイシー・リクター)。逆女護ヶ島かい!って突っ込みたくなる妄想設定のなかでフェミニズムの問題を追求してるのが、ナイスすぎ。
友人の妹と脳内恋愛をしているはずだったら、いつのまにか兄貴が・・・というミランダ・ジュライの「妹」は、老人同士の話であるところが味噌。
「人類学・その他100の物語」(ダン・ローズ)は、いかにも岸本さん好みらしい、シュールな極短小説。
個人的には、レナード・マイケルズの「ミルドレッド」が拾いものだった。悪態まじりの優しいモノローグと、場面の転換の妙。ときおりシュールな描写を含むそっけない場面の中から、切なさがたちのぼってくる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
アンソロジー
- 感想投稿日 : 2012年3月11日
- 読了日 : 2012年3月11日
- 本棚登録日 : 2012年3月11日
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