念願のマイホームを手にした主人公は日夜エスカレートするオカルトチックな出来事に頭を痛める。そして段々と家族の本当の姿が見えてくる。浮気をしている夫、ラジカルな娘、同性愛の息子。娘の「だってあんたはいつも『きれいな家』やドラマばっかり見て、私が話しかけてもこっちを見てくれなかったじゃない」というセリフはちょっと反省した。いくら自分の打ち込んでいることがあっても独りよがりでは夢を実現した時に子どもに「それはあんたが勝手に思い描いていた夢でしょう」なんて言われてしまう。悲しい。やっぱり喜びは分かち合いたい。ところで私には浮浪者の位置づけがよく分からない。彼の存在って何かを象徴してるの?'94
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栗本薫
- 感想投稿日 : 2005年7月22日
- 本棚登録日 : 2005年7月22日
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