死んでしまったり居どころがわからなかったり、もう会えない人の言葉が欲しくなることがある。
「あの人ならどんな風に言ってくれるだろう」「あの時何を言おうとしたのだろう」
当然その答えが出ないことも現実としてわかりつつ、その答えが返ってきてくれないかと、心のどこかで望んでいたりする。
そういう願いを叶えてくれる“手紙屋さん”のお話。
依頼書と、それに対する手紙。シンプルにその2つで構成されている本。
ある意味、霊的な力のない“イタコ”みたいだと思った。
それが求めてる相手からの言葉ではなくても、誰かを介して与えられた言葉を聞いて、安心したり納得したり。
辛い別れ方をしてる人なら尚更、こういうものを信じてみたくなると思う。
あとがきに書いてあった著者の経験を読んで、どうして手紙屋さんというものを始めたのか、いきさつと著者の苦しみが少しだけ解る。
手紙を書くことは著者にとっての罪滅ぼしのようなものなのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2014年8月24日
- 読了日 : 2014年8月24日
- 本棚登録日 : 2014年8月24日
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