ヒュッテは夜嗤う 山の霊異記 (幽BOOKS)

著者 :
  • メディアファクトリー (2013年5月31日発売)
3.27
  • (4)
  • (6)
  • (14)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 79
感想 : 11
3

自分の体験談でなく、聞き集めた怪談集。
それはわかっていたつもりですが、書き方が一人称なので、すっかりカンチガイしてました。
どうりで、「私」だったり「俺」「僕」だったりするわけです。

「鹿乃牧温泉」「仙人の山」
人の世界が進出しつつある山でも、自然の畏れを再確認させてくれる話。

「異臭」「豹変の山」「ピッケル」「五号室」
人外の存在に触れることで、人外の世界であることを突きつけられる話。

「赤い靴」「古の道」
山じゃなくても、単純に怖い。

「呼ぶ声」「ツェルト」「終焉の山」
彼岸と此岸のあわせめの話。

水辺もそうだけど、山も虚実の境があやふやになる印象があります。水辺よりも、踏み入れた瞬間がわからない分、よりあやふやの感じが強いでしょうか。
「リフト」で迷うシーンが、その印象強いです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年7月29日
読了日 : 2013年7月29日
本棚登録日 : 2013年7月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする