短編集と知らずに読み始めました。なので、二話目が始まった時、全く別の話で拍子抜けしてしまいました。もっと先が読みたかったな、もっと登場人物の深いところまで読みたかったな、と。
でも、話が変わる度に全く別人の主人公でありながら、主人公の抱えているものや環境が複雑になっていって、まるで同じ主人公がどんどん成長していっているような錯覚を起こしました。
どのお話も親子の気持ちのすれ違いが描かれています。親の気持ちも子の気持ちも理解できて、だけど親子だからこそ捻くれてしまって素直になれないのも分かって‥‥あー、原田ひ香さん、うまいなぁと思ってしまいました。
今朝、見た朝ドラの『カムカムエヴリバディ』が、ちょうど失恋しそうな娘に寄り添う母のシーンで、この本の影響もあってかなんだか泣けてしまった。
母親からの小包はなぜこんなにダサいのか?それは親の愛情が、そもそもがダサいものだからなのである‥‥と思いました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月9日
- 読了日 : 2022年3月9日
- 本棚登録日 : 2022年3月9日
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