引きこもりだった主人公の人生(じんせい)24歳、対人恐怖症のつぼみ21歳、就職活動がうまくいかない大学生の純平、若い三人が米作りを通して成長してゆく。
人生のおばあちゃんのこだわる、「常識的ではない米作り」。機械も農薬も使わず、肥料さえも施さない。さらには田んぼを耕すことさえしない。何もしなくても自然にふかふかの土になる。
「冬のあいだも生き物たち、がんばってくれてたんだ」「がんばってないよ。自然のまんま、そのまんまなだけ。がんばらなくても、みんな一緒に生きてるのよ。私たち、繋がり合って生きているのよ」
米の一生は人間の一生に似ている、と話すおばあちゃん。お米が、悩みを抱えた三人の若者たちの姿とも重なって、立派に実りますように‥‥と祈らずにはいられませんでした。
おばあちゃんのこと、そして三人の若者たちのことを見守る近所の大人たちがみんなあったかい人たちばかりで本当に良いお話でした。
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- 感想投稿日 : 2020年11月2日
- 読了日 : 2020年11月2日
- 本棚登録日 : 2020年11月2日
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