大門 剛明氏の『冤罪』を巡る社会派ミステリー。
21年前の少女誘拐殺人事件の冤罪再審裁判に抜擢された期待の女性弁護士・松岡 千紗(まつおか ちさ)。
果たして、自分にこの難しい再審裁判が闘えるのか?
しかも、千紗は、21年前の同様事件で監禁され、間一髪助かった少女であった。
もしかしたら、自分を殺めたかもしれない容疑者・平山 聡史(ひらやま さとし)と、敢然と対峙する千紗。
果たして、自分に平山の無罪が立証できるのか?
二転三転するストーリーに、謎の真犯人からの電話もあり、読む手が止まりません。
恐らく、真犯人はこの人物では?との予想は、見事に外れました。なるほど、そう来たか...
表題にもある『完全無罪』が如何に困難か。
そして、仮に無罪になっても、そこがゴールではなく、失ったものを取り戻す新たな戦いのスタートなのだと...
最後、千紗が悪夢から解放され、新たに歩み出すシーンに、希望を感じました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年6月26日
- 読了日 : 2019年6月26日
- 本棚登録日 : 2019年6月23日
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