流しのしたの骨 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1999年9月29日発売)
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本棚登録 : 8694
感想 : 816
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この本にはたくさんのいいなぁが詰まっていて、読み終わるたびにいいなぁが増えていく。ところどころの細かくてわかりやすい描写に、あ、それ、知ってる!となんだか嬉しくなる。それも読み終わるたびに増えていく。

とくになにか大きなことが起こるわけではなくて、宮坂さんちの日常のお話。なのにこんなに面白い。

大抵人はなにかしていないとだめって思われる。暇な時間がいけないみたいに、よく言われる。一人の時間も、恥ずかしい事のようにされがちだ。

だけどこの本の主人公はなにもしていない。まずそこがいいなと思った。なにもしない静かな一人の時間を丁寧に描いている。

食事をごはん、と書いてあるところも好き。

あったかいお茶とかコーヒーとかを飲みながら、クッキーとかケーキとかを食べたくなる。

多分これからも何度でも読むだろうし、なにか読みたいなと思ったら真っ先に手にする本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年3月26日
読了日 : 2013年3月26日
本棚登録日 : 2013年3月26日

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