久能はライカと共に美術館を訪れるが、そこでは奇妙な一団が来場者に合言葉を聞いては答えられないものを監禁していた。
合言葉を巡って久能の推理が冴える。一連の出来事は観客として訪れていた元学芸員黒松が、一団の親方と組んで仕組んだ茶番劇だった。
このエピソードはライカの内面へとフォーカスしていくための噛ましだったようだ。後半はさらに彼女の複雑な性格が明らかになっていく。彼女は同一性乖離障害をもった千夜子の一人格だった。田村由美は細やかなエピソードを通じて、世の中の抑圧への声にならない声にこつこつとスポットを当てている。
この巻ではいつも入れ替わっている双子の姉妹の新エピソードが始まる。母は会社経営者だが事故で死に、双子は家政夫婦によって世話をされているが、どうもいわくがありそうだ。久能は家庭教師として二人に接する中から、秘密に近づいていく。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
マンガ
- 感想投稿日 : 2021年6月29日
- 読了日 : 2021年6月29日
- 本棚登録日 : 2021年6月29日
みんなの感想をみる