資本論 (3) (国民文庫 25)

  • 大月書店
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第三分冊は主に拡大再生産とそれに伴う失業のメカニズムについて述べられる。剰余価値は資本に転化されることで資本の蓄積がなされる訳だが、生産性の向上や資本同士の集積により、資本が吸収する労働力は減っていく。その結果生じる相対的過剰人口は失業者となるのだが、この失業者は産業予備軍として新たな産業が生まれた際の労働力となる。つまり失業は資本主義的生産様式の必然であるが、この失業者を利用して資本は更なる拡大を続けていくのである。

この相対的過剰人口はこれまでも絶対的人口減少をもたらしてきたが、それは植民地への移民という形を取ることが多かった。現代日本においては「征服する土地がない」ため未婚という形を取ることで、相対的過剰人口を解決しようとしている。

要するに引きこもりも転職もそう目くじら立てて騒ぐなということだ。l

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年12月13日
読了日 : 2019年12月13日
本棚登録日 : 2019年11月27日

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