随想

著者 :
  • 新潮社 (2010年8月1日発売)
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本棚登録 : 129
感想 : 12
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5年間積読していた「「ボヴァリー夫人」論」を読んでいきおいで、久しく読んでいなかった蓮見重彦の本を何冊か読んでいるところ。

「随想」は、その名のとおり、いろいろなよもやま話を書いたエッセイみたいなものかな?

身の回りのちょっとした話題が、世界のいろいろな出来事にシンクロしたり、昔にタイムスリップしたり、して、面白いし、奥が深いな〜。

それにしても、蓮見重彦の圧倒的な読書量と映画鑑賞量、さらにはジャズやら、運動やら、その他いろいろな経験の量、そしてその記憶力には圧倒される。

それは、どの本を読んでもそうなんだけど、こういう「軽め」のエッセイでも、「なんでそんなの知っているの」の話が続出で驚くばかり。(おまけに東大総長までやってたわけで。。。。)

なんとなく、戦前・戦後のハイソな育ちの感じとかも自然に出ていて、そこは、やはり「老年」の作品という位置付けなのかな、と思いつつ、この作品は2010年で、その4年後に800ページを超える「「ボヴァリー夫人」論」がでて、さらには、「伯爵夫人」なる作品まで書いてしまう。

おそるべし。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年3月8日
読了日 : 2019年3月8日
本棚登録日 : 2019年3月8日

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