「オープンダイアローグ」は興味のあるところで、精神疾患の治療という文脈ではなくて、対話をより深めるという面で多くのヒントがあって、共感するところも多い。
というわけで、日本語ででているものは、一通り読んでいるつもりだが、これまで、わかったようで、完全にわかった気になれなかった。
もちろん、本で読むだけではわかるはずもなく、体験が大事なのだろうが、ちょっと体験してみようかなと思う感じはなかった。
が、これを読んで、やっとわかった気になってきた。
多分、第4部の「人間回帰としてのオープンダイアローグ」がやや哲学オタク的に、オープンダイアローグとラカン派の精神分析やポストモダン的な思想との関係など、理論的なところを整理してくれたからかな?
やっぱ、自分は、こうした理論的基盤がわからないとなんらかの手法がわかった気にならない人なんだなと思った。
著者がオープンダイアローグについて書いたいろいろな原稿をまとめたものなので、内容のダブりが多いのが気にはなるが、どこから読み始めてもいい、ということかもしれない。
著者の語りが、ときどきモノローグ的な対話原理主義的に思えてしまうというのは、わたしの偏見か?
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年11月26日
- 読了日 : 2021年11月26日
- 本棚登録日 : 2021年11月26日
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