フューチャーセンターをつくろう ― 対話をイノベーションにつなげる仕組み

著者 :
  • プレジデント社 (2012年4月24日発売)
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感想 : 54
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フューチャーセンターという概念自体は、興味深く、効果をあげることのできる仕組みなのだろう。しかし、文章の書き方がイマイチなせいで、フューチャーセンターという概念が胡散臭く感じられてしまう。
胡散臭く感じられる理由は2つ。「3つの方法論があります」といいながら、その方法論がどんなもので、どんな効果をもたらすのか説明されていない。巻末に参考文献が記載されており、それを読めばそれぞれの方法論について詳しく学べるということなのだろうが、「方法論がある」と書いたからには、本文中でもう少し詳しく説明すべきではないか。
もう一つの理由は、具体的なテクニックに関する言及が少なく、雰囲気に終わってしまっていること。ファシリテーションのテクニックが重要といいながら、それを体系的に見せるわけでもない。何をすればセッションをうまく回す技術が身につくのかがわからない。フューチャーセンターの説明の多くが、「環境の良い部屋で」とか「リラックスできるようにあだ名で呼びましょう」などの情緒的なやり方で占められている。これでは、本書を読んで実践しようとする人は、形から入って形で終わってしまい、成果が出せないだろう。
フューチャーセンターという概念には賛同できるが、書籍としての内容が今ひとつ、という意味で星3つ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自己啓発
感想投稿日 : 2013年7月21日
読了日 : 2013年7月21日
本棚登録日 : 2012年6月16日

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