経済学の思考法 稀少性の経済から過剰性の経済へ (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社 (2020年11月12日発売)
4.00
  • (3)
  • (7)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 84
感想 : 8
3

む、難しい...
経済学そのものを考え直させる論文

のっけから、
「経済学は経済を扱うことができない」
とはじまります
経済学は「経済現象」を観察することで成り立つ学問ではなく、経済学の学問に合わせて経済を定義しているとのこと。
つまり、
科学的なもの(観察から普遍的な法則を見出すもの)ではなく思想的なもの(イデオロギー)
としています。

そして、現在の経済学の考え方である「稀少資源の配分」という考え方から「過剰性の原理」という視点で経済現象をとらえようとしています。

経済の拡張をもたらす物は、稀少な資源を使って生産を拡張するのではなく過剰性の処理からもたらされるとのこと。
欲望は過剰性から生み出され、結果、財貨が稀少になるとのことです。

「稀少性の原理」
無限に膨らむ人間の欲望に対して、資源は稀少
市場競争によって、資源配分の効率性をあかめ、技術革新などによって、経済成長を生み出す必要がある

一方、「過剰性の原理」
成熟釈迦においては、潜在的な生産能力が生み出すものを吸収するだけの欲望が形成されない。よって、生産能力の過剰性をいかに処理するかが問題

筆者の主張は
過剰性の原理から市場が成立していて、その市場が稀少性という問題を生み出すとのことです。
なので、稀少性といった見せかけの問題に欺かれるなと伝えています。

うーーん、難しかったけど、なんとなく理解できたような、ちんぷんかんぷんのような...

とりあえず、こうやってレビューを書いたことで少し整理ができました(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会・政治
感想投稿日 : 2021年5月22日
読了日 : 2021年5月22日
本棚登録日 : 2021年5月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする