中谷先生の講義録。教科書というのとはちょっと違う。実況と銘打たれている通りのライブ版。でも志ん朝の落語の聞き書きのようなものとも違う。中谷さんの声は聞こえてくるようである、が、入念に手が入れられていることも同時に感じる。時間をかけて作られたストーリーなのだろう。
取り上げられる事例が少ないな、と思う。あれもこれもとスライドで物品を紹介したりはしないのだろう。その代わり、ブレードランナーやマレーなんかがスッと差し挟まれていて、ストーリーが輻輳する瞬間がある。
学生へのフリが滑るのも微笑ましい。そういう時、講師はとても寂しいものなので、学生はなんとか食い下がるようにして欲しい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
建築
- 感想投稿日 : 2018年4月13日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年4月13日
みんなの感想をみる