ジャイアント・ジャム・サンド (えほんライブラリー)

  • アリス館 (1976年4月30日発売)
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本棚登録 : 1038
感想 : 92
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チクチクむらに突如襲来してきた400万匹のハチを退治する為に、村人達は’でっかいイチゴジャムサンドを作ってハチを誘き寄せて一網打尽にしちゃえばいいじゃん!あったまいー!’と言う事で、みんなで力を合わせてでっかいイチゴジャムサンドを作るお話。
とっても明るく楽しい絵本。


一見すると村人達のアイデアは滑稽で的外れなものに見えるのだが、得体の知れない脅威に対してのベストな手法なんて議論ばかりしてたってわかりっこないんだから、とにかく皆で一丸協力して有効そうなことをやってみよう!という姿勢は大らかで前向きで好き。
しかもこれって、今まさに新型コロナウイルスに対応している私達にも通底するような思考法なのではないだろうか?というのは都合良すぎかな。

ともあれ、じつに面白かった。
まず1ページ目から400万匹のハチって時点で規格外だし、巨大なパン生地をみんなが手で捏ねてる場面では人がひとり生地に巻き込まれちゃってるし、焼き上がった角食に鳥が群がって来てついばんじゃってるし、ヤバい事態なのになんだか肩の力が抜けちゃうギャップが堪らない。

街や山里の風景や村人の服装なんかも眺めていて楽しい。

作者はイギリスの方らしいが、イギリスの山あいってこんな景色だったのだろうか、フランスっぽいな、と思っていたらほんとにフランスだった。



1刷
2022.2.27

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年2月27日
読了日 : 2022年2月27日
本棚登録日 : 2022年2月27日

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