いつか猫になる日まで―SFコメディ (集英社文庫―コバルトシリーズ 75A)

著者 :
  • 集英社 (1980年7月10日発売)
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感想 : 28
4

スポーツのような戦争をしている宇宙人が地球に不時着して、何かの働きにより何らかの力をもっている若者たちがその戦争を終わらせようとするお話し
要約するとなんだか物々しいけど、内容はいたってライト
将にライトノベルのはしりとも言える存在の新井素子といったところでしょう
ものすごく久しぶりに新井素子を読んだけど、星新一はあの時代によくこんな文章を評価したなぁ
よほど柔軟な考えの持ち主か、先見の明があったのか
小松左京も筒井康隆も悪くない
確かに突飛だものね

設定のほころびはまぁラノベとして読めば許容範囲
物理法則云々は言わないでおこう

発想自体がモロに中二病なところが吹っ切れててよろしい
一人称二人称がわたくしだったりお宅だったりは時代なのかオタクだからなのか、新井素子だからなのかよくわからぬ

ストーリーの構造として、犬の話が伏線になっているのはいいね
あとヴィスの存在とか、よく考えられている構造だよなぁ

もっとちゃんとした文体で書いたらもっと評価されただろうけど、そしたらそれは新井素子ではなくなってしまうしなぁ
と思った

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年3月4日
読了日 : 2016年3月2日
本棚登録日 : 2016年3月4日

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