視る角度で様変わりする螺鈿細工。終末期医療と死亡時医学検索の問題提起のせいか、 海堂作品の中では少し異質な感じ。 他のシリーズでみられる良質な医療ミステリー&抱腹絶倒のドタバタは鳴りを潜める。生と死の繊細なテーマを光と闇に例え社会を揺るがす事件の中に見事にメッセージとして伝えている。留年を繰り返す主人公の医学生が最後に感じた光と闇の正体とは~。倫理、犯罪、医療の問題の本質に真っ向から切り込む内容になっておりミステリー小説としては物足りないがドキュメンタリーとしては秀逸な作品。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2012年5月26日
- 読了日 : 2012年5月8日
- 本棚登録日 : 2011年9月10日
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