前作はウルトラQを彷彿とさせるような短編連作形式で、怪獣と人間の戦いを硬筆な文体で描くのが気に入ってあっという間に読んでしまったのだが、同様の作品を期待して読み始めたら、あまりにも内容が違うので驚いてしまった。怪獣ものであるということは変わらないのだが、本作は高校生が主役のボーイ・ミーツ・ガールもの。しかも、少年が出会うガール(少女)は実は怪獣・・・ときた。
あとがきを読むと、著者はこのボーイ・ミーツ・ガール部分を楽しく書いたということなのだが、読者のこちらはかなりの置いてけぼり感がある。アクション映画を見ようと男同士で映画館に入ったら、実は恋愛映画でした・・・というような感じの気まずさといえば通じるだろうか。とにかく、どうにも少年少女たちのデート(っぽい)部分を読み進むことが出来ず、数ヶ月間は放置してしまっていた。
気合いでそのシーンを乗り切ると、前作を超える怪獣同士の戦いが描かれていてとても面白く読むことが出来たのだが・・・。本作の感想はとにかく、「シリーズものはいきなりテイストが変わるから気をつけろ」。これ以外にない。
ちなみに本作の後日談(というよりも、最終編として)MM9 destructionが出ているが、これはinvasion(本作)の続き物ということで、安心して読むことが出来そうである。一回心構えができれば、どんなテイストがきても怖くない、はず。。。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2019年3月5日
- 読了日 : 2019年3月5日
- 本棚登録日 : 2019年3月5日
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