これからの地域金融を生き抜いていくための道標たらんとするいくつかの事例を中心に話題が展開していく。目新しいものを含めて興味深い内容となっている。特に信用金庫の活動には何か期待を寄せたいと思わせるものがある。
一方、こうしたミクロの動きが社会全体の富を増やして、日本社会全体を裕福にできるのかという点に関しては、残念ながらそのデザインが見えない。
興味深さと、されどより多くの富を生み出さなくてはならない、ここのところをどのように繋ぐのかということを、自分も含めて多くの人が知りたいのである。
もちろん金融機関だけがこの問題を解決するわけではないが、金融のところからあるべき経済のあり方を論じるのであれば、もう一歩も二歩も踏み込んだ議論が欲しかった。少々物足りない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
金融
- 感想投稿日 : 2020年11月3日
- 読了日 : 2020年11月3日
- 本棚登録日 : 2020年10月25日
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