このタイトルを見たとき、女子目線の恋愛漫画なんだろうと思った。
しかし、実際漫画を読んでみて、それが間違った認識であることに気付く。
それは、高校生の女の子が、同居人であるOLが恋人と会い帰ってきた時に
彼女に発した台詞に顕著に表れている。
「異物のにおいがする」
そう、この漫画では男子は徹底的に「異物」として描かれている。
どの話においても、そのストーリーの中核を担うのは女子2人である。
男子が登場しても、彼は2人の<世界>に入り込むことはできない。
彼女達は、男子に対して極めて排他的な世界を形成している。
身体の同一化を基調とする「近親相姦的」な関係性を築けるのは、女同士の組み合わせのみらしい。
それは、男女でも男同士でも創り出すことはできない。
おかざき真里はその女子の世界を、極めて繊細な絵画のタッチとともに、見事に描き出してる。
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- 感想投稿日 : 2008年6月21日
- 本棚登録日 : 2008年6月21日
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