凍土二人行黒スープ付き (単行本)

著者 :
  • 筑摩書房 (2016年12月21日発売)
4.05
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本棚登録 : 207
感想 : 21
4

とても寒い星で
優しくて、最後の方泣いた。
これほどまでに、押し付けがましさが一切なく、さりげなく自然に優しさが描けるものなのか。決してしっとりしない。だけど登場人物 ( 特にシガ ) の言外の優しさに、溢れている。久しぶりに幸せで大満足の読書体験。
1日に1話ずつ、大切に読もう。

徐華のわかれ
徐華とは?と思ったけれど、雪舟さん独自の季節をあらわす言葉で、おそらく初夏のことである。リョクは「緑と盾」の緑で、盾と出会うんだろうという予感によって物語は終わる。空想的な植物や食べ物が、ありありと本物みたいに描写されるさまは、読んでいてうっとりするほど心地よく、長野まゆみさんのやり方にも少し似ていて、懐かしくなる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年7月19日
読了日 : 2020年7月19日
本棚登録日 : 2020年4月3日

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