目次メモ(疑問化)・題から読みとったこと
はじめに ではなにを言ってる?
┗論理的な考え方をするには論理学の知識が必要。
Ⅰ 正しい証明 とは?
┗
1.「なぜならば」先生 とはどんなひと?
┗著者の中学時代の先生。なぜならば、を強調して話す。
なぜならば(∵)とゆえに(∴)の文章構造。
∵ A∵BC
∴ BC∴A
2.ユークリッドの証明法 ってなに?
┗A(証明されるべき定理)BC∴A
∵型と∴型を両方含んだものと言えるが、∴型が基礎になっている証明法。
BC∴A全体を「推論」と名付ける。推論とは前提から結論をひきだすこと。
3.論理学は推論の術 ってどういうこと?
┗論理学は証明のうち推論的側面を専門的に受け持つ学問。
証明にはどうしても推論というテクニック(技術)が伴わねばならない。
4.前件肯定式と後件否定式 ってどんなもの?
┗前件肯定式:AがBなら、AはCである。
AはBである。
∴AはCである。
後件否定式:AがBなら、AはCである。
AはCでない。
∴AはBでない。
後件肯定のあやまり:AがBなら、AはCである。
AはCである。
AはBである。
前件否定のあやまり:AがBなら、AはCである。
AはBでない。
AはCでない。
5.後件肯定のあやまりと前件否定のあやまりってどんなもの?
┗第一前提である条件文(AがBなら、AはCである。)の逆(AがCなら、AはBである。)が真でないときは、後件肯定、前件否定の推論はまちがいになる。しかし逆もまた真であるときにはそうした推論を行ってもいい。
「逆は必ずしも真ならず」
6.順・逆・裏・対偶 ってどんな関係?
┗順と対偶、裏と逆はそれぞれ常に同等だが、順と逆、逆と対偶、対偶と裏、裏と順はそれぞれ常に同等とは言えない
順 :AがBなら、AはCである。
逆 :AがCなら、AはBである。
裏 :AがBでないなら、AはCでない。
対偶:AがCでないなら、AはBでない。
7.春風と桶屋 ってどういう関係?
┗浮世草子より。推論は眉唾物だが、形式面から言えば十分正しい。が、使われる材料がよくない。同様の形式で、下記のものは絶対に正しいと思える。
歯車Aが時計の針の進む方向に一回転すれば、Bは時計の針の反対方向に三回転する。
Bが時計の針の反対方向に三回転すれば、Cは時計の針の方向に一・五回転する。
∴Aが時計の針の方向に一回転すれば、Cは時計の針の方向に一・五回転する。
8.アリバイの証明 ってどうやるの?
┗目的は、ある犯行の被疑者となった人物がほんとうは犯行者でないという結論を出してみせること。
彼が犯行時間に犯行現場以外の場所にいたら、彼は犯行現場にいなかっただろう。
彼が犯行現場にいなかったなら、彼は犯人ではない。
∴彼が犯行時刻に犯行現場以外の場所にいたら、彼は犯人ではない。
ちなみにアリバイ「alibi(ラテン語)」は「ほかの場所に」という意味の副詞。「He was alibi.(彼は犯行現場以外の場所にいた)」と使われる。
9.「そうなんだからそうなんだ」 ってどういうこと?
┗「女の理由」という名前の付いた証明。シェイクスピア『ヴェロナの二紳士』より。
AはBである。∴AはBである。
10.個別化の原理 って?
┗一般的な言葉(「何人も」「いかなる自然数」「誰であれ」)で述べられた文章(定義)を、個別の言葉(「佐藤君」「666」、「朝虹」)に置き換えても成り立つという意味で大事なもの。
11.~の限り って?
┗「もし~の場合、そしてその場合にのみ」という言葉で置き換わる。
「もし~の場合」とは異なる。後者は裏が必ずしも真ではないが、前者は必ず真となる。裏が必ず真なら逆もまた真。
つまり、「もし~ならば……、そしてもし……ならば~
」を意味する。こうした文章を双条件文という。
12.「何人も」と「すべて国民は」の違いは?
┗明確な区別あり。「何人も」はすべて人間(外人含む)、「すべて国民は」は日本国民のみ。
13.必要条件と十分条件 ってどういう関係性?
┗①「あるものがひとであれば、そのものは信教の自由を保障される」
前件「あるものがひとであれば」
後件「そのものは信教の自由を保障される」
前件は後件の十分条件。
②「あるものが日本国民であれば、そのものは公務員を選定し、及びこれを罷免する権利を持つ」
前件「あるものが日本国民であれば」
後件「そのものは公務員を選定し、及びこれを罷免する権利を持つ」
前件
14.ディレンマ
15.なまけものの理屈
16.レントゲン的透視術
17.「真から真」、「偽から真」、「偽から偽」
18.正しい推論形式では「真から偽」は起こらない
19.正しくない推論形式
20.豚が空を飛ぶだろう
21.物理学での思考実験
22.アリスの出かけた二つの国
23.鏡の国のアリス
24.星占いはインチキである
25.ゆかいな迷信
26.ひきょうな占星術師
27.Ⅰ部のまとめ
Ⅱ 大胆な推理
28.推論と推理の違い
29.コナン・ドイルの推理小説
30.推理には危険がつきものである
31.名探偵ホームズも間違う
32.痕跡からの推理
33.ピタゴラスの定理の発見
34.帰納法
35.完全枚挙の帰納法の限界
36.ピタゴラスの定理の証明
37.フェルマーの問題
38.ホームズの消去法
39.探偵の術と診断の術
40.日常生活での帰納法と科学での帰納法
41.類推法
42.仮説・演えきの方法
43.ケプラーの法則とニュートンの法則
44.学説間の争い
45.全体的な枠組
46.想像力の果す大きな役割
47.Ⅱ部のまとめ
Ⅲ 明確な表現
48.まぎらわしい論理的表現
49.矛盾・反対・小反対の区別の利用
50.「以上」と「以下」
51.チェスターフィールドの名言
52.対角線上の矛盾
53.三種類の対立関係
54.ふたたび反対と小反対
55.二重否定の法則
56.矛と盾
57.ことわざのもつ危険性
58.可能と必然
59.進路決定に際してとるべき態度
60.現実性とは
61.不可能と決まったことを望むことはやめよう
62.「してもよろしい」と「すべきである」
63.権利と義務
64.ド・モルガンの定理
65.皆と常
66.「可」の多義性
67.Ⅲ部のまとめ
さくいん
- 感想投稿日 : 2018年4月5日
- 本棚登録日 : 2018年3月29日
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