葛飾北斎をテーマにしたルポルタージュだ。
読み始めてからしばらくして違和感を感じ、著者略歴を改めて見返して、本作が美術を専門とする学者や歴史家の本ではなく、ノンフィクション作家が取材をして書いたルポなのだと気づいた。
そのため、林忠正というヨーロッパに北斎を知らしめた歴史上の人物を知るまでの経緯などがやたらに大仰に語られていて、単純に北斎のことを知りたいだけで読み始めるとびっくりした。
テーマは北斎であるけれど、彼の業績や生涯のみでなく、北斎を町おこしに使って成功した小布施の事例や、墨田区のすみだ北斎美術館ができるまでの話などにも話題はとび、むしろ後半はそちらに対しての記述が多い。
単純に北斎や、林忠正のことをもっと知りたい、と思って手に取ったので、自分の嗜好とはやや的が外れてしまった印象を受ける。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
好奇心が満たされる
- 感想投稿日 : 2018年12月12日
- 読了日 : 2018年12月12日
- 本棚登録日 : 2018年12月12日
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