夢のホテルのつくりかた

著者 :
  • エクスナレッジ (2020年12月17日発売)
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本棚登録 : 120
感想 : 7
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ホテルに焦点をあてて、日本の近代建築史を振り返るような一冊だ。
単純に、スポットが当てられやすい建築家だけでなく、施工会社、事業主についても語られているのが面白い。

たとえばプリンスホテルというと、現代ではそれほどいいホテル、という印象がないけれど、往時はものすごい羽振りだったことがわかり、さらに二代目の堤という男が、様々な建築家に設計を依頼してホテルをあちこちに建てる、というのが、高度経済成長期の、上向け上、の日本の時勢を映しているようで興味深い。

明治のホテルも紹介されるけれど、村野藤吾にはじまり、村野藤吾に終わる一冊だった。

豊富な写真も美しく、読み応えのある内容だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 好奇心が満たされる
感想投稿日 : 2021年4月22日
読了日 : 2021年4月17日
本棚登録日 : 2021年4月17日

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