自閉症で喋るのが苦手な作者。脳内ではさまざまなことを考え、感じているけれど、喋ろうとするとうまく言葉に変換できない。思考の流れをコントロールするのに苦労し、何かについて考えていても、ふと頭をよぎった別のことが勝手に口をついて出たりする。
自分の意思とは離れたところで勝手に動く、壊れたロボットの操縦。
「表現する」というところにエラーが出るだけでその奥では私たちと同じようなことを学んだり感じたり考えたりしているのに、知らずに面と向かってみたら、すごく失礼だけれど、全く理解しあえないように感じてしまうのだろうな…
人より苦労しながら大変な人生を生きてきた作者の、結果としてはすごくありふれた普遍的な人生観。わたしなんか文句言えないよ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2019年4月5日
- 読了日 : 2019年4月5日
- 本棚登録日 : 2019年4月5日
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