さっちゃんのまほうのて (日本の絵本)

  • 偕成社 (1985年10月1日発売)
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感想 : 130
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胸がギュッとなる。
さっちゃんの気持ちも、お母さんの気持ちも。
私はきょうだい児であり、構音障害を持つ子の母だから、簡単に感動物語にして終わりにしてはいけないと思った。
でも、さっちゃん、ちゃんとお母さんさんにどうして?と聞くことができて偉かったね。
お母さんも本当の事伝えるのは苦しかったよね。
お父さんの対応もとても良かった。
あきらくんも人の気持ちの分かるとっても良い子。
そんな家族やお友達に支えられているから、さっちゃんはきっとこれからも大丈夫って思えた。

さて、一番私が気になったのはそこじゃない。
さっちゃんに「手のないお母さんなんて変だもん。」「そうよ」「へんよ」と言った女の子達。
小さい子にはあるあるかもしれないけど、言って良い事と悪い事がある事位分かってもおかしくない年頃だと思うのだよ。
先生もその場にいてなぜ仲裁に入らない。フォローしない。注意しない。謝らせない。
あきらくんは謝りにきた。
でも女の子達はそれきり出て来すらしない。
描かれていない所で色々あったのかもしれないが、あれ程までにさっちゃんを傷付けたのに。と怒りが込み上げた。
このお話の本筋はそこではないので仕方ないが、同じような境遇の子がそんな事を言われても仕方ないと受け止めないといいなと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2023年4月21日
読了日 : 2023年4月21日
本棚登録日 : 2020年10月24日

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