何年も前から読んでみたいと思っていた作品です。
第47回江戸川乱歩賞受賞作。
死刑囚の話だとは知っていたので、タイトルの『13階段』というのは死刑になるときに13段の階段を昇るのかなと思っていたらそういう意味のタイトルではありませんでした。死刑になる前に階段は昇りません。
殺人の罪状で死刑囚となった樹原亮という青年の冤罪を晴らそうと、刑務官の南郷と前科のある青年、三上純一が調査をしていきます。
樹原亮には犯行時刻の記憶がなかったのです。
処刑までに残された時間で、二人は樹原を救うことができるのか…。
最初の方は、死刑執行前の描写など、読んでいて鬱々としてきました。気力と体力のない時に読む本ではなかった失敗した…と思いました。
死刑執行前の刑務官の苦悩は真に迫っていました。
法というものはおかしなことを起こすものだとも思いました。
以下、少しネタバレがありますのでご注意ください。
真犯人の容疑者は二転三転します。
最後に、真犯人にたどりつきますが、調査をしている三上まで、容疑者の一人になってしまい、最後に真犯人がわかるまでの過程が非常にスリリングでした。
文庫版の帯に「ケタ違いの筆力!ケタ違いの驚き!」とうたわれています。
確かによくできたミステリーであり人間ドラマでした。
最初の死刑前の描写を除けば、タイトルからくるようなおどろおどろしい話ではなかったです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年1月12日
- 読了日 : 2021年1月12日
- 本棚登録日 : 2020年9月21日
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コメント 5件
まことさんのコメント
2021/01/12
まことさんのコメント
2021/01/12
まことさんのコメント
2021/01/13
八幡山書店さんのコメント
2021/01/13
まことさんのコメント
2021/01/13