望月正幸が会社で贈賄の容疑を受け失踪します。
望月正幸に関わる人間を巡る連作短編集です。
失踪は十数年に渡り、家族である妻の可南子と娘の涙(ルイ)は母ひとり子ひとりでルイの父親である正幸を探して転々としています。
妻の可南子は言います。
「神様は耐えられない試練は与えないらしいよ」。
第六話に登場する介護士の仕事をしている人物が言った言葉が心に残りました。
「でも好きな人と好きな映画を観た。短い間だったけど、一緒に暮らした。たったそれだけです。その記憶だけで、生きていけるんです。もう決して触れてはいけない幸福な記憶です」
ラストシーンには希望がみえます。
贈賄事件の時効は何年くらいなのかと思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年6月10日
- 読了日 : 2021年6月10日
- 本棚登録日 : 2021年5月2日
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