精神科ER 鍵のない診察室 (集英社文庫)

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  • 集英社 (2011年5月20日発売)
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精神科ERの2冊目

備瀬先生は精神科救急センター勤務から、クリニックを開業され
より精神科のかかえる、矛盾から救急センターでの研修医時代の話など12章に渡って書かれている。

今年間3万人もの自殺者を抱える日本社会だけれど
うつ病を患いながらも、会社は休めないとい人がほとんどだ

そして、自殺され残された家族の心のケアも問題になっている

うつ病は社会に受け入れつつあるけれど、統合失調症などは
まだ偏見も多く、投薬、入院、陽性期の現状の救急対応などは
患者の心に深い影をおとす

それとBDDの問題リストカットや薬の多様服用
はいまだに、服用しないだけ処方するしかないのである
精神的に治療を構築しようとしても、なかなか限られた時間の中で
は難しいものがある。

あと大人のPDDは人口の0.6%にものぼる
学生の間は勉強ができてもちょっとかわった子ですんだものが
社会にでて顕著になるのである

これは少ない数とはいえない。コミュニケーションがとれない
話がかみあわない、自覚症状がないため来院しないなど
問題は山積みだ

胸が潰れそうな痛ましい話もあり。ここに書くこともできないくらいだ

普通の生活を送っていても精神に変調をきたす事は誰にでもあることだ

先生も患者の理不尽な言い分に怒ったりしながらも

回復を信じて傾聴しづづけるのだ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 和書
感想投稿日 : 2012年4月15日
読了日 : 2012年4月15日
本棚登録日 : 2012年4月15日

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