2012 7/30読了。自宅蔵書。
名作ラノベ再読週間(たぶん週は何度もまたぐ)2冊目。
ブギーポップシリーズの中で個人的に2番めに好きな話。
霧間凪/ブギーポップの起源の話で、イマジネーターと霧間誠一が出会っている話で、さらにエンブリオの原型も出てくる上にエコーズとブギーが出会っている、しかも歪曲王に出てきた空間の中で・・・と、いろんな要素がてんこ盛りの連作集。
ただ、それらの要素ももちろん各々嬉しいし面白いんだけど、本作で一番の特徴は人の恐怖を食らうフィア・グール、強い人が恐怖した時の脳分泌物を好むMPLSが、自分が好むような強い人はほとんどが女性である、って言い切ったことではないかと思う。
確かにブギーの世界観だと戦闘力の高い男性はいくらでも出てくる(それこそ「最強」だのイナズマだの)んだけど、じゃあ彼らが「強い」のかって問われると・・・ってなるようなことはあって、自分の実感としてもそれは男性一般に広げられそうな気がする。
フィア・グールが好むような「強さ」は女性の中にしかない(生き物として強いのは女性だ)ってのはまあ創作物に限らず散見する考えではあるけれど、それをラノベの中で言い切ってみせる上遠野浩平は典型的なラノベのようでいて全然そうじゃないんだよなあ、とか思ったり。うーん。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ライトノベル
- 感想投稿日 : 2012年8月2日
- 読了日 : 2012年7月30日
- 本棚登録日 : 2012年8月2日
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