山妣〈下〉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1999年12月27日発売)
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本棚登録 : 273
感想 : 29
3

再読。
登場人物ほとんど皆因果応報、しでかしたことの報いを受けているのである意味すっきり読み終わる。
器も世界も狭い男たちに比べて、転がって強かに生きる女たちがエネルギッシュ。
涼之助とふゆのあるがままを見守って二人が戻ろうと戻るまいとなおも帰るべき場所でい続けるいさの姿は母の原点なのかな。優しさや慈しみだけじゃない、もっと何か包み込むように広くて大きくて、ただそこにあるもの。
雪解けの先の新しい未来へ踏み出した妙と大八郎は、欲や妬みで自滅する道とは違う道を歩んでほしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2017年1月24日
読了日 : 2017年1月23日
本棚登録日 : 2017年1月23日

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