修学旅行に置いていかれた7人の、すごく微妙な、仲間になりそうでならない3日間を描いた物語。いちおう事件らしいことがひとつ起こりはするんだけど、それをなかったことにして抹殺するのがすごいよね。大人なんか信じてないし、真正面からとりあげて騒いでもなにひとついいことなんかないって思っているんだ。
2日めに「人見知りしなおした」というのと、3日めがおわるときの「結構しゃべって、結構一緒に笑ったけど、私たちは今も、たぶん、友達じゃない」っていう感慨のリアルさ。
のこり10ページになってから始まる野宮さんの深い話とか。
有名写真家の母親のモデルをつとめる湯川さんの話とかもほとんど深まっていないし、いろいろ積み残しているんだけど、そこがまたリアルだったりもする。
こっちがデビュー作なんだね。で、もう一作が『かさねちゃんにきいてみな』。いや~、たのみますからもっと書いてください。もっと読みたいよ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
児童書
- 感想投稿日 : 2019年3月4日
- 読了日 : 2019年3月4日
- 本棚登録日 : 2019年3月3日
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