戦争を演じた神々たち 全 (ハヤカワ文庫 JA オ 1-9)

著者 :
  • 早川書房 (2000年2月1日発売)
3.44
  • (10)
  • (15)
  • (34)
  • (1)
  • (3)
本棚登録 : 175
感想 : 12
5

短編集。SF。ファンタジー。神話。
シンプルで美しい文章がとても好ましい。
コードウェイナー・スミスをマイルドにしたイメージ。
「異世界Dの家族の肖像」が個人的ベスト。

「天使が舞い降りても」
作用・反作用。宇宙船に乗せた乗客が…。著者の作品はこれが初めてだったが、洗練された文体が非常に心地良かった。
「カミの渡る星」
ある惑星都市に流されて来た主人公。穏やかなシーンから始まるが、次第に都市の秘密が明らかになり…。
「宇宙で最高の美をめぐって」
美しい人造人間(?)の人生。スケール感が凄い。
「楽園の想いで」
女王アンジェリカの人生。好きなキャラクターです。
「ラヴ・チャイルド(チェリーとタイガー)」
兄妹。惑星環境装置。森になった兄。個人的傑作。後半の展開が好きすぎる。
「女と犬」
タイトル通り、女と犬の人生。これはよく分からなかった。
「けだもの伯爵の物語」
変身。ホラー風味の結末が良い。
「異世界Dの家族の肖像」
とある生物のライフサイクル。凄い凄い!最初は意味が分からなかったけど、進むにつれて繋がっていった。傑作では?ティプトリーの短編「愛はさだめ、さだめは死」とヴァーリイの短編「さようなら、ロビンソン・クルーソー」に近いような。
「世界でいちばん美しい男」
遺伝子操作。進化。ラブロマンス。刺激的。
「戦争の起源」
ユートピア。エロティシズム。VR。まさかの理由。
「シルフィーダ・ジュリア」
神話という印象がとても強い。それぞれの短編が繋がっていることを意識させる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 著者名:あ行
感想投稿日 : 2018年2月9日
読了日 : 2018年2月9日
本棚登録日 : 2018年1月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする