紅茶片手に読むのがちょうど良い
推理をしない名探偵と女性探偵の推理対決を描きます。前作にも増して貴族探偵の意地の悪さが目立ち、空回りする愛香に同情したくなりますが、推理には疑問の残る点が多々見られるため、経験の浅い新米探偵らしさが出ています。対する貴族探偵も穴のない推理かというと案外そうでもなく、うまく丸め込んでいる印象を受けます。
フォームにブレがないのはいいですが、同じ展開が続くのでやや単調な気がしました。そんな中、前作「こうもり」を彷彿とさせる「幣もとりあへず」は2度読み必至の仕掛けが施されています。最終話「なほあまりある」の締めくくりもなかなかです。
読書状況:読み終わった
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麻耶雄嵩
- 感想投稿日 : 2016年1月26日
- 読了日 : 2016年1月
- 本棚登録日 : 2016年1月21日
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