貴族探偵対女探偵

著者 :
  • 集英社 (2013年10月25日発売)
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本棚登録 : 485
感想 : 92
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紅茶片手に読むのがちょうど良い
 推理をしない名探偵と女性探偵の推理対決を描きます。前作にも増して貴族探偵の意地の悪さが目立ち、空回りする愛香に同情したくなりますが、推理には疑問の残る点が多々見られるため、経験の浅い新米探偵らしさが出ています。対する貴族探偵も穴のない推理かというと案外そうでもなく、うまく丸め込んでいる印象を受けます。
 フォームにブレがないのはいいですが、同じ展開が続くのでやや単調な気がしました。そんな中、前作「こうもり」を彷彿とさせる「幣もとりあへず」は2度読み必至の仕掛けが施されています。最終話「なほあまりある」の締めくくりもなかなかです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 麻耶雄嵩
感想投稿日 : 2016年1月26日
読了日 : 2016年1月
本棚登録日 : 2016年1月21日

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