認知の母にキッスされ

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年11月7日発売)
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感想 : 11
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ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/article/410170652.html
認知の母のことばが詩になっている。認知症詩人の誕生だ。
自宅で倒れ、骨折入院した母親の認知症が進む。
妻に「大マザコン」とからかわれながら、入院中も退院してからも、毎日つきそい看護に励むねじめ正一。
認知症の母みどりさんは、きままわがままにさまざまな言葉をねじめにぶつける。
「やっぱり正一はパソコンだろ。…正一がパソコンでよかったよ。私はパソコンに閉じ込められちゃって外に出られないんだよ。…パソコンはパソコン電車になって走り出すんだ。走り出したら、パソコン電車は駅に止まらないんだよ。…パソコン電車は走っている途中でくるくる回り出すんだよ。パソコン電車はいやだね。パソコン電車はいやだね。パソコン電車はいやだね。…」
これって、そのまんまねじめ正一の詩といわれても違和感がない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年12月17日
読了日 : 2014年12月17日
本棚登録日 : 2014年12月17日

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