漱石入門 (河出文庫 い 38-1)

著者 :
  • 河出書房新社 (2016年9月6日発売)
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感想 : 4
4

あれー?
石原千秋は何冊も読んでいるはずなのに……何故か登録されていないことに今気付く。

そんなわけで、私にとっては現代文読解系で一時期触れた方なのだけど、漱石研究については読んでこなかった。すいません。

『漱石入門』というタイトルと河出文庫の組み合わせに反して、気軽に手に取るにはややハード。
けれど、その時代の「家族」観であったり、そこから派生した女性の立場や恋愛の在り方など、知らなくては「読め」ない知識というものがまとめられていて、とても便利。

こういうことを知ろうと思うと、それだけで何冊もの専門書を読み解かなくてはならないのだから、やっぱりすいませんの思いである。

個人的に面白かったのが、長男と次男の家意識。
言われてみれば、なのだけど、それは名前から現れていて。長男のスペアとして必要な次男。
エリート一家の次男として生まれることの不安。
また、サラリーマン世代になってからの長男。
もっと勉強しないとな、と思わされた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2016年
感想投稿日 : 2016年9月19日
読了日 : 2016年9月19日
本棚登録日 : 2016年9月19日

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