令和2年度の埼玉・夏休みすいせん図書、高学年向け。
どこかでおすすめされていたので気になっていたし、9月に入ったので借りて読んだ。
おれ・拓人と、忍と宇太佳(うたか)は、六年二組のしらけチーム。
おれたちが花林神社の前の通りでスケボーの練習をしていると、神社の管理人のおじいさん・田中喜市さんが話しかけてきた。
おれが田中さんにスケボーを貸すと、田中さんはころんで右手首を骨折してしまった。
それから、おれたちは田中さんの手伝いをすることになった!
いいお話でした。
年をとってきたので、涙がぽろぽろ出てきます。
会話文の言葉がほんとの話し言葉で乱れがちですが、そういう表面的なところはあまり関係ないのかもな、と思えました。
物語のなかにある思いが大切で、このお話にはその思いが詰まっています。
三重奏の三人は、それぞれの個性がきちんと描かれています。
拓人はその中でいちばん普通で、でもとても心がやわらかく、物語の語り手になっています。
85歳の田中さんもとてもすてきで、なぜそんなにも穏やかで優しいのかにも理由がありました。
自分とは違う世代と触れ合う楽しみ、周りの人の違う面を知る驚きなど、人と関わることの良さがわかります。
大人ですけども、日常も捨てたもんじゃないな、と思えました。
早川世詩男さんという方の絵がいいなぁと思ったので、調べてみようと思います。
『12歳』や『14歳の水平線』も読んでみたい、読みたい本がいっぱい!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
900 文学
- 感想投稿日 : 2020年9月14日
- 読了日 : 2020年9月14日
- 本棚登録日 : 2020年9月14日
みんなの感想をみる