日本の血脈 (文春文庫 い 88-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年6月7日発売)
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感想 : 32
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血の継承。過去から繋がる因縁と業すら感じる。著名人のファミリーヒストリー。高カロリーな濃密な内容。

小池都知事の本で注目の作家。文藝春秋に「現代の家系」として連載されていた作品を加筆したもの。

小泉進次郎、香川照之、中島みゆき、堤康次郎、小沢一郎、谷垣禎一、オノ・ヨーコ、小澤征爾、秋篠宮紀子妃、美智子皇后。いずれも単品としても充分通用する濃い内容で面白い。

小澤征爾は満州生まれ。板垣'征'四郎と石原莞'爾'から名付けられ、父が満州の理想を追い求めていたエピソード、谷垣禎一の祖父影佐禎昭の日中工作など、歴史的に幅広い作品も。山崎豊子的な作品に膨らませられそうな題材。

筆者のノンフィクション作家としてのあまりに冷徹な視点は恐ろしいほど。一気読み必至の良作です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2021年2月20日
読了日 : 2021年2月20日
本棚登録日 : 2021年2月20日

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