水の視点から東京の町を見つめ直した評論。運河や川のはり巡る下町だけでなく山手から多摩地区まで広げた包括的な視点が素晴らしい。
「東京の空間人類学」の筆者の近著。最近のブラタモリやスリバチ地形のブームを反映しアップデートされた内容。明治期までの水運の視点から羽田や浅草など漁村視点、山の手から武蔵野へ西へ進む視点が面白い。
特に筆者の育ったという杉並の成宗の記載か秀逸。また水の郷日野など、江戸時代以前からの開発の痕跡もたどれるところが興味深い。
本書の参考文献の一覧も含め東京研究の基本となる一冊だろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会学
- 感想投稿日 : 2021年5月17日
- 読了日 : 2021年5月17日
- 本棚登録日 : 2021年5月17日
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